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博物館のホームページのトップページの右側にあるメニュー『Music』の曲目を更新しました。

「ヘンデルのラルゴ」として有名な曲です。
 
 

ファイル 373-1.gif ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759) ドイツ→イギリス
 
 
クラシックをまったく聴かない方でも、バタフライをするカエルのCMで流れていたのをご覧にあると、ああと思われるのでは?
 
 

もともとこの曲は、1738年4月に初演されたオペラ「セルセ(Serse)」の第1幕の冒頭で歌われるアリア「オンブラ・マイ・フ」です。
プラタナスの木陰で休むペルシャ王セルセ(クセルクセス1世)によって歌われます。
歌詞は以下の通りです。(Wikipediaより)

原詩 (イタリア語)
Ombra mai fù
di vegetabile,
cara ed amabile,
soave più

日本語訳
こんな木陰は 今まで決してなかった
緑の木陰
親しく、そして愛らしい、
よりやさしい木陰は

曲名は歌い出しの部分からとられています。
このオペラが上演されることはほとんどないのですが、この曲だけ今でも愛され演奏されています。
曲の速度記号から、『ラルゴ(Largo)』または『ヘンデルのラルゴ』とも呼ばれるようになりました。
 
 
ファイル 373-2.gif 1910年ごろの絵葉書。ブラントロックにある高さ128mの無線塔(アンテナ)(Wikipediaより)

 
この曲には「世界で初めて電波に乗せて放送された音楽」というエピソードがあります。
1906年のクリスマスイブに、カナダの発明家レジナルド・フェッセンデンによって初のラジオ実験放送が行われ、「ヘンデルのラルゴ」がレコード演奏されたそうです。
バタフライをするカエルのCMを流しているNTTのHPによると、その電波を受信したのは、付近を航行中の貨物船。
普段の「トン・ツー」というだけのモールス信号のあとに、突如音楽が流れ出し、船員たちは、この奇跡のような変革に、ただ驚くばかりだったそうな。
 
 
ファイル 373-3.gif レジーナ フォールディングトップ
 
 
演奏しているのは1890年代、アメリカのレジーナ社で製造された、レジーナ フォールディングトップです。
直径27インチ(約69cm)のディスクを使用しています。
5月20日のブログの動画では、オートチェンジャーでの演奏でしたので、ふたつの機種の音色の違いなんかも、お楽しみいただければと思います。