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「草」に込められた想い。

来週、9月14日 火曜日14時から『からくり仕掛けの人形-オートマタ展』が始まります。
企画展開催に向けて、実演するオートマタのメンテナンスを行っています。
メンテナンスを終えたオートマタは、スタッフに元気になった姿を披露するのですが・・・。

ファイル 277-1.gif 猿のヴァイオリン弾き 1880年 フランス製

ガラスのドームの中の猿が、オルゴールの演奏と共に頭、左手、口を動かし、ヴァイオリンを弾くオートマタです。

動きもさることながら、その作りも見事です。
シルクの衣装、口を開いたときだけ見える小さな歯、ガラスドームに描かれた景色、アーチ型に飾られた草花。

しかし、今日ご紹介したいのは、猿の足元に生えている「草」なのです。(このオートマタとのお付き合いはもう何年にもなるのですが、いつもは先にご紹介した「動き」や「見事な作り」に目を奪われてしまっていて、今日初めて気がついたことです。)

ファイル 277-2.gif  ファイル 277-3.gif

ガラスドームが外されていた為に気がつきました。なんと地面に生えた草が「鳥の羽」なのです。緑色の小さな鳥がそよそよと揺れています。それも一種類ではなく、何種類かの鳥の羽が使われています。

確かに、羽根の質感が草の柔らさを見事に表現しています。草にまで高価な鳥の羽を使うこだわりに、本当に驚いてしまったのです。
う~ん、当時のオートマタは本当に奥が深い。

『からくり仕掛けの人形-オートマタ展』は約30体のオートマタの動きを間近で見ることができます。
人形の動きだけでなく、服装、装飾、顔など、細かな箇所にも目を向けて、様々なオートマタの魅力を堪能してください。

企画展は博物館コースでご案内します。
(但し、初日の11時のコースは展示替えのため締切りです。)
博物館コース(11時~ 14時~ 16時~ 予約制)
博物館コースのご案内へ  新しいウィンドウで開きます。

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