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エクリヴァン

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被災者の方や不安な気持ちで過ごしている方々に、少しでも元気になっていただきたいと願って、オルゴールやオートマタの映像をYouTubeに応援投稿しています。

ファイル 352-1.gif エクリヴァン
 
今日はピエロ・エクリヴァン。
博物館の演奏会コースではずっと出演し続けている人気のオートマタです。
エクリヴァンとはフランス語で「文章を書く人」。
このオートマタは何となく手足が動くからくり人形とは一線を画す、画期的なオートマタです。

ピエロがランプの灯りのもとで手紙を書いているうちに、うとうとと居眠りをしてしまいます。
やがて目を覚ますと、消えかかったランプの灯りを戻し、また手紙を書きだします。

元々は19世紀に、フランスのヴィシー工房とランベール工房で作られていたようです。

博物館のエクリヴァンはスイスのミッシェル・ベルトラン(Michel Bertrand 1928~1999)さんが1987年に製作したもので、レプリカです。
ベルトランさんは、一度来館されたことがありますが、オートマタの製作や復元の第一人者として知られる方でした。
1968年にJAF社(ヴィシー工房)を引き継ぎ、伝統的なオートマタの復元や製作を手がけていました。

博物館のエクリヴァンの手紙には何も書かれていませんが、あるオリジナルの作品には、以下のように書かれていたので、エクリヴァンが恋文を書いていたことがわかります。
(もちろんフランス語で)
「パリ、1885年、3月23日、
親愛なるコロンビーヌ。
時間は、もう、年月が分からなくなるほど早く過ぎていきます。
私も、同じように、ずっと、あなたを愛しています・・・・」

流れている曲は「月の光のピエロ」。
フランスでは子供から大人までみんな知っている民謡のようです。

オリジナル(19世紀に作られたもの)のエクリヴァンは日本で3体見たことがあります。
個人で所有されていたものが1体と、博物館や団体が持っていたものが2体です。
そのうちのひとつは京都嵐山オルゴール博物館です。
電話で問い合わせてみたところ、現在も公開中とのこと。
京都におでかけの際には是非、おすすめです。

 

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