整理番号　　　　　

スイッチを入れるとたまごの上部が開き、中からウサギが起き上がり、右手を上下させてバイオリンを弾く仕草をする。演奏が終わると蓋が閉じる。 兎の毛皮に覆われ、ガラスの眼を持つウサギ。たまごはビロードで出来ていて中にオルゴールとメカニズムが組み込まれている。 ゼンマイの動力が弱まっているために、手助けをしないと蓋が開かない。

ルレ・エ・ドゥカン(Roullet & Decamps)
機械技術者であったジャン･ルレが１８６６年に開業。新しい工作技術を取り入れ、からくりの世界では立ち遅れの目立った技術面と経済面を解決し、翌年の万博で早々に銅メダルを獲得する。ルレが６０歳を越した１８８９年、約２０年間共に働いた娘婿のドゥカンをやっと認め「ルレとドゥカンの工房」となる。この年から広く宣伝を行い、その作品は海外にも輸出され、工房は繁栄を極めた。