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ドラムを鳴らすおじさんたち

現在、1F音楽ホールの演奏会コースで演奏しているシリンダー・オルゴールの『マンダリン・ボックス』(1880年頃 スイス製)。
ベルとドラムがオルゴールと合奏しますが、6個のベルのうち4個はふたりのおじさんが手を動かして鳴らし、残りの2個は蜂が鳴らしています。
では、このおじさんたちはどのようにして動いているのでしょうか?

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マンダリン・ボックスの櫛歯を見てみると、上の写真のように3枚セットされています。左右はオルゴール用の櫛歯で、中央はベルとドラム用の櫛歯です。
どこが違うかというと、左右の櫛歯は長さが少しずつ違っています。これは音の高さを変えるためです。
一方、中央の櫛歯は長さが同じです。打楽器を鳴らす櫛歯はオルゴールの音を出さないので、長さを変える必要がないのです。ここの櫛歯を弾くと連動してベルやドラムのバチが動いて音が出ます。おじさんの手や首はベルを鳴らす時に一緒に動いています。

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ところでこのおじさんたち、どこの国の人に見えますか?
実は中国人です。中国の宮廷官吏をマンダリンと呼ぶことから、このようなオルゴールはマンダリン・ボックスという名が付けられました。
よく南米の人に間違えられますが、当時のスイスではこのようなイメージだったのでしょう。